この記事の目次
簡単なあらすじ
SPコミックス未収録作品。大手都市銀行で営業課長を務める女は、業務上知りえた情報を利用し顧客の貸金庫から金品を盗み出していた。しかし被害にあった貸金庫がゴルゴのものだったことから騒動に発展し…。ゴルゴの貸金庫や、それを管理する専門の管理人の登場など、ゴルゴのプライベートを垣間見れる貴重なエピソード。脚本:香川まさひと
三菱UFJ銀行の貸金庫窃盗事件
実際の出来事をベースにしたストーリーが多い『ゴルゴ13』。今回は2026年時点で裁判が進行中の三菱UFJ銀行貸金庫窃盗事件が下地だ。2024年から約3年に渡って、支店長代理を勤めていた女性行員が予備の鍵を悪用するなどして顧客が預けていた金品を盗み、10億円以上をFXや競馬などに費やしていたとのこと。
被害の大きさにも関わらず、事件や裁判の報道はいつの間にか下火になっている。競馬で手堅いレースのことを“銀行レース”と言うことがある。しかし今の銀行からは「安心」「安全」などは考えられないだろう。
新たな協力者
銃器職人であるデイブの他、ゴルゴには多くの協力者がいることが分かっている。本作にはゴルゴのパスポートや運転免許証などを管理する老年の男性が登場する。彼は銀行の貸金庫に預けていたゴルゴの偽造パスポートなどに異常を感じ、それらを処分したうえでゴルゴに連絡を取っている。
立派な身なりの協力者ながら、無職なうえにギャンブル狂の様子すらある。「なぜ、ゴルゴはこんな人に預けたの?」と思うが、協力者の判断力や観察力はなかなかのもので、リスクをゼロにするのは無理と考えれば、信頼できる人間に預けるのもありだろう。
正直に依頼したら?
嘘を嫌うゴルゴは『感謝の印』のように、嘘をついた依頼人を殺すことが多い。一方『ワシントン秘密工作 大統領はお元気?』のように、嘘をついた依頼人を見逃すこともある。銀行の支店長が窃盗を働いた女性行員の殺害をゴルゴに依頼するが、ゴルゴは依頼の嘘を見抜いたうえ、将来的な危険性を示唆して依頼人の支店長を殺害した。
もし正直に話していたら、ゴルゴは支店長を生かしただろうか。ここで比較したいのが協力者だ。彼は競馬に狂い、ゆすりを思いつきながらも卑怯な行動はしなかった。卑怯な行動をした支店長をゴルゴが生かしておくはずはない。
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2026年7月現在、単行本化はされていません。単行本化までしばらくお待ちください。
研 修治
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