ホテル探偵DOLL・第1巻

第1話：大統領到着前

世界最大のホテル「サンライズ・ホテル」は、アメリカ大統領の宿泊に備えて敏腕探偵を派遣する。SW22マグナムモデル53を愛用するDOLLが華麗に初登場する記念すべき第一話。就任早々、大統領をねらう殺し屋を挙げるDOLLだったが、それは戦いの序章に過ぎなかった……。DOLLが銃の手入れをする場面で上半身だけが裸なのはさすが。

第2話：古城は死せず

サンライズ・ホテル・チェーンは破産した旧家の城を買収し、ホテルとして生まれ変わらせる計画を進めていた。契約を交わすため目的の城へとやってきたパワーズ会長とDOLL。商談はスムーズに進んだようにみえたが、城主のコールドベックに対しDOLLの“妖怪アンテナ”が立ったのだった……。浴室にマジックミラーを仕掛け、DOLLの入浴姿を覗くコールドベックがセコい。

スポンサーリンク

第3話：ナイトマネージャー

ラスベガスのサンライズ・ホテルに賭博好きのモハマド王子が宿泊。モハマド王子の部屋をマークしていたDOLLは、こそ泥二人組が侵入したことを逸早く察知する。ナイト・マネージャーのローガンと共に現場に向かったDOLLは二人組を逮捕したものの、ローガンが撃たれて負傷。しかしローガンは自分のことを警察には知らせず、病院にも連絡しないでくれと懇願するのだった……。

第4話：過去からの逃亡者

サンライズ・ホテル前でひき逃げ事故が発生。偶然、被害者の男性を介抱したDOLLは、男性が回復するまで看病することにする。男性は事故の衝撃で記憶を失っていたのだった。一方、ホテルでは原子力平和利用世界大会が開催され、市民運動のリーダー“ミスター・ネロ”が宿泊していた。ネロはロビーですれ違った記憶喪失の男性を見て驚愕の表情を浮かべるのだった……。

第5話：脚光の裏側

強請屋のニックは自分の女を客に抱かせて、その客を強請ることを生業としている。そのニックがホテル内でコソ泥を犯したという。被害者は人気歌手のリチャード・パワーズ。パワーズは偽名を使って宿泊していたため、警察には知らせないでくれという。翌朝、ある老夫婦の部屋からニックが使っていた女性の変死体が発見される……。

ホテル探偵DOLL・第2巻

第6話：フォッグ・ホテル

スコットランドはローマンド湖に新しく建ったサンライズ・ホテルで、宿泊客のカップルが誘拐される事件が発生。DOLLが調査する事になった。調査の結果、誘拐された女性は石油王・ローゼンタールの令嬢であることが判明。しかし犯人からの電話に応対したローゼンタールの様子に、DOLLの妖怪アンテナがたったため、DOLLは独自の仮説をたてて捜査にあたる……。

第7話：長い一日

DOLLの探偵業の師匠であるチャーリー・ブラウンが登場するエピソード。数年前、恋人・マリリンを不幸な形で無くし、ニューヨークから姿を消したチャーリーが突如現れた。行きつけの服屋に顔をだしたDOLLは、主人からチャーリーが洋服を仕立てていったことと、彼の脇には拳銃が隠されていたことを聞く。一方、サンライズ・ホテルにはマリリンを死に追いやった張本人・トムが宿泊しており……。

第8話：黄昏ローマ

新しい任地となったローマのサンライズホテルで勤務するDOLL。この地で旅行会社を営むアンドレアはいい加減な性格と女グセの悪さで評判が悪かった。しかしDOLLはなぜかアンドレアに優しく接し、ホテルの従業員も首をかしげるほどだった。DOLLのおかげでサンライズホテルと付き合いができるアンドレアだったが、DOLLの転勤が決まり“コネ”を利用できなくなると考えた彼は、一攫千金を夢見て犯罪に加担してしまう。

スポンサーリンク

第9話：山に囲まれた町

休日を利用して帰郷したDOLL。そこでは幼なじみのローズが、覆面をした二人組のチンピラに暴行され、自殺してしまう事件が発生していた。保安官のドナルドは街の住民ではなく部外者の流しの犯行だとみて捜査を開始する。しかしローズの父親で元保安官のドナルドは、犯人は街にいると確信し独自の調査を行う。犯人の腕には星型の刺青が彫ってあったのだ……。

第10話：残された時間の中で

ロンドンのハイド・パークで男の射殺体が発見された。DOLLの勤務先・サンライズホテルに診察に訪れていたヘンリー医師は、ホテルへ聞き込みにやってきた刑事の話に動揺する。

ヘンリーの不審な様子に疑問をもったDOLLはヘンリーを尾行。ヘンリーが謎の男と密会している現場に遭遇する。ヘンリーがひた隠す真相とは……？

第11話：遥かなる国の客

DOLLと親交のあった宿泊客で、タス通信の特派員・シャトロフが射殺された。現場でホテル荒らしのトニーを目撃していたDOLLは、トニーの行方を知るため彼の恋人宅へ急行するが……。ホテル探偵DOLL対KGBの美人工作員。米ソ諜報機関が暗躍するスパイ・サスペンス！

ホテル探偵DOLL・第3巻

第12話：帝王の罠

サンライズ・ホテルグループの「ホノルル・サンライズ」の経営が傾き、それを知ったライバルホテル「ワイキキ・スクェア」が攻勢をかけてきた。サンライズグループの帝王・ロードハイムは、ホノルルの経営を任せる息子に試練を与えるためハワイに乗り込むが……。一方、ロードハイムの命を狙う暗殺団もハワイに乗り込んでいるとの情報がDOLLにもたらされる。

第13話：風の強い町

シカゴのサンライズ・ホテルに、麻薬患者が人質をとって立て篭もる事件が発生した。「妻に会わせろ」と要求する麻薬患者。犯人の妻・エレノアに接見したDOLLは、エレノアの証言からもうひとつの事件が同時進行していることを見抜く。DOLLの推理力が光る一編。めずらしくナイフで戦うDOLLも見れる。

第14話：日本からの手紙

孤児院育ちのDOLL宛に日本からエアメールが届く。文面には「実の母親に引き合わせたい」と書いてあった。ロードハイム会長の計らいで、サンライズ・ホテル京都の保安調査の名目で日本の地を踏んだDOLL。そんなDOLLに「京都のクラブでホステスをやらないか」と持ちかける謎の女性が現れる。

スポンサーリンク

第15話：北欧の熱い雪 祖国よ！

KGBやCIAなどの諜報機関が登場する政治ミステリー。西側に亡命を希望するノーベル物理学賞受賞者・ワイダをめぐり各国の思惑が交錯する。KGBの工作員と互角以上に渡りあうDOLLのガン・アクションは必見。DOLLのイブニング・ドレス姿や定番となった「裸で銃のお手入れ」シーンといったボーナスもある。

第16話：バラの標的

次期副大統領候補で人気の女性政治家、ポーリン・クリングの凱旋パーティーがサンライズ・ホテルで開かれた。警備を担当したDOLLは、パーティ会場でニトロを隠しもつ不審な女性を発見する。聞くとポーリンには政治資金をめぐる“黒い噂”があり、彼女の夫が犠牲となっているという……。性差別主義者の警察署長・デイブもいい味をだしている。

第17話：チャイルド・ファウンド

私立探偵フランク・レスターが登場する一編。捜索願いが出ている幼児をサンライズ・ホテルで発見したレスター。だが、偶然同宿していた殺人犯の荷物のなかに幼児が紛れ込んだため、物語は急展開する。DOLLの腕前を知らずに銃の扱い方をレクチャーするレスターが微笑ましい。

ホテル探偵DOLL・番外編

クリスマス24アワーズ

劇画界不朽の名作「ゴルゴ13」にDOLLがゲスト出演した一話。ゴルゴ13のSPコミックス第52巻に収録されている。雪が舞うクリスマス。DOLLが勤務するサンライズ・ホテルにゴルゴが宿泊客として現れる。

ディナー会場でスリのチャーリィを捕まえ、DOLLに差し出したゴルゴ。しかしDOLLの聴取をうけたチャーリィは、「奴のふところにあったのは拳銃だった」と証言するのだった……。DOLLとゴルゴ、一流のプライドが交錯する傑作エピソード。
みどころを見る>>