この記事の目次
簡単なあらすじ
SPコミックス第79巻収録。KGBの工作員“クリュ-チ”により、米国に情報を売っていたソ連の政府要人が殺害された。CIAからクリューチ暗殺の依頼をうけたゴルゴだが、クリューチの正体を割り出せないでいた。そんな中、第二のソ連要人が殺害される事件が発生する。クリューチの意外な正体とは一体……? 脚本:K・元美津
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早く追放されていたら死なずに済んだ?
ラテン語で「好ましからざる人物」を意味する「ペルソナ・ノン・グラータ」とは、国際法で全ての国に認められた、他国の外交官の外交特権を取り消せる権限のこと。
要はスパイの疑いがある外交官はいつでも自由に追放してしまえるわけだが、本話ではさらに踏み込んだ事情として、自国に亡命してきそうな人物に関しては、スパイと分かっていても敢えて追放しないという選択があることも示されている。終盤で「クリューチ」に狙撃されるベルサコフ大尉など、そうやって泳がされていたために殺されてしまったようなもので、ちょっと可哀想でもある。
ラストのどんでん返しが実に見事
KGBの暗殺工作員「クリューチ(鍵)」の正体が文字通りのカギとなる本話。ラストで明らかになる真実は驚きの一言であり、謎解き仕立てのエピソードの中でも特に秀逸な部類に入るだろう。
中盤ではクリューチによる殺人でゴルゴが疑いをかけられ、娼婦ダイアナに警察が偽証を強要する展開が描かれるが、この時点では読者にもゴルゴが無実かどうか分からないのだ。ゴルゴの滞在目的も作中では伏せられており、クリューチこそが彼の標的であったことは終盤まで明かされない。種明かし後の展開も美しく、最後まで手に汗握るスリルが楽しめる一作だ。
偽証を拒んだダイアナの真意も必見
本話でダイアナが偽証を迫られるシーンは、69巻収録の『スパニッシュ・ハーレム』との対比が面白い。あちらではゴルゴが女テロリストのウソのアリバイを法廷で証言するのに対し、こちらではゴルゴを犯人にするために偽証を求められたダイアナが、結局は刑事の求めに抗って証言を拒否する。良心の呵責かと思いきや、実は彼女にも理由があり……。
それにしても、ダイアナ自身の検挙をちらつかせて偽証を迫るマクレガー刑事の行為は褒められたものではない。自分が係長止まりなのは学歴のせいだと憤る彼だが、こういうことをやっているからでは?
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東郷 嘉博
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