この記事の目次
簡単なあらすじ
SPコミックス第58巻収録。サウジアラビア国王顧問のザルマンは、姪のミーシャが暴行されたうえ殺されたとの知らせを受け、ゴルゴに犯人の抹殺を依頼する。が、直後に犯人は自分の息子であるナジャー皇太子であったことが発覚。ザルマンは息子を守るためゴルゴを始末することを決意する。
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女性ファンに嬉しいゴルゴのコスプレ
女性に人気の作品のみを収録した人気シリーズ「ゴルゴ13 for Ladies」。巻末に掲載されている書評欄には「ゴルゴの和装を見れて大満足」と書かれています。たしか第155巻『一射一生』についての書評でしたか。なるほど女性はこういったところに注目するんだなと、妙に感心した記憶があります。そういった意味では、本作でゴルゴが見せるのはズバリ「アラビアン・コスプレ」。女性ファンの皆さんにも萌えていただけること請け合いです。
血闘!ゴルゴvsハリージュ派暗殺団
中盤に犯人は依頼人の息子・ナジャーだったことが判明し、サウジ王室は大慌て。早くゴルゴを止めないとナジャーが殺されてしまう……。不思議なことにザルマンは、ゴルゴへの中止命令を出さず、逆にゴルゴ抹殺指令を出してしまうんですね。その任を就いたのが暗殺団のハリージュ派です。ハリージュ派はサウジ王室でも特別な存在で、国王でも勝手に動かせない必殺の暗殺団。このゴルゴvsハリージュ派の血闘もみどころ一つですよ。
神聖な儀式が兆弾狙撃を可能に
ラストは標的とは別のものを撃ち、跳ね返った弾(兆弾)でナジャーを仕留める超絶テクニックをみせるゴルゴ。こういった神業狙撃系エピソードの優れたところは、リアリティを感じさせる描写です。つまり書き手の技ですよね。本作でも兆弾狙撃が成り立つ根拠と段取りがしっかりと描かれているので、荒唐無稽な狙撃シーンとして白けてしまう心配がありません。
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秋山 輝
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