この記事の目次
簡単なあらすじ
SPコミックス第175巻収録。客の金を使い込み会社を解雇された証券マンのファロン。酒場でと愚痴をこぼしていると、FBIの女捜査官・マーサが「確実な投資があったら、どうする?」と声をかけてきた。その裏にはゴルゴの絶対確実な狙撃成功率を利用して株式操作を企む黒幕の存在が……。
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“裏切りは許さない”が基本ルール
ゴルゴが持つルールの1つに、自分の妨げになった者を決して許さないと言うものがある。これは敵対者や裏切り者ばかりではなく、ゴルゴを利用する者にも当てはまる。そのため、『ミステリーの女王』ではゴルゴを題材にした小説を書いた作家が、『偽装依頼』ではゴルゴへの依頼金の一部を着服しようとした者が狙われる。いずれも余計なことはしない方が良いとの例だろう。
絶対確実な投資対象とは……?
本作でゴルゴのターゲットになるのはヘッジファンド「ガティ」の会長だ。世界各地で起こる要人の殺害計画を各地のエージェントから事前に知った彼は、その後に起こる相場を予測して投資を行い巨額の利益を得ていた。
もちろんゴルゴが関わった暗殺事件でも同じような投資を行っており、「我々が今まで一番儲けさせてもらったあるプロは、一度引き受けた依頼は絶対にしくじることがない!」としてゴルゴのレポートを見せている。読者にすれば「こいつ絶対に死ぬな」と前フリを読んでいるようなものだが、本人は「仕事の邪魔をした訳じゃなし 彼に恨まれる筋合いなどあるものか」と言い切っている。
次々と亡くなっていく関係者たち
それが大きな勘違いであることは読者には百も承知。結果的に情報をもたらしていたエージェントは次々に射殺されていき、当の会長は秘書も乗っていた車ごと爆破されてしまう。予定通りの収束と言えるものの、本作で気になることが二つある。過去にヘッジファンド「ガティ」が大儲けしたとするゴルゴの依頼は何だったのか。
そしてゴルゴが「ガティ」の存在に気づいたのはいつなのか、だ。もっとも過去のエピソードが時系列順になっているわけではなく、ゴルゴが情報を明かすことはない。どちらも読者の想像に任せる他は無さそうだ。
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研 修治
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