この記事の目次
簡単なあらすじ
SPコミックス第132巻収録。かつて嘘の理由でゴルゴに仕事を依頼したDEA(麻薬取締局)のハミルトン。ある日、ゴルゴがDEAの人間を狙撃するため動き出したとの情報を得たハミルトンは、自分も狙われているのではないかと戦々恐々。先手を打ってゴルゴの依頼人であるマリアを拘束し、ゴルゴを迎え撃つことにするが……。脚本:北陽明
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大統領すら恐れるゴルゴ
DEA(アメリカ麻薬取締局)が舞台となる本作。アリゾナ支局長のハミルトンが特権を利用して身を守るものの、ゴルゴは別の特権を利用してハミルトンを殺す目的を達成している。ゴルゴが利用した特権はCDC(疾病予防管理センター)が持つ法定伝染病における感染者や地域の隔離だ。
さらにアメリカ大統領からの指示を受けてCIAまでも協力している。本作を発表した1999年当時はビル・クリントン大統領。前年発表の『最終暗号』ではゴルゴに戦術核を使用して失敗した過去もある。「ゴルゴを敵にしてはまずい」と思ったのだろうか。

ワシントンポスト紙でも大丈夫?
度々話題になるゴルゴへの連絡方法。本作ではカジノのオーナーが3つの方法を提示している。1つはラジオのクリスチャン番組への美歌13番リクエスト。2つ目はワシントンポストの個人広告欄へのG13型トラクター募集。
『マークのリクエスト』ではニューヨーク・タイムズ紙となっているので情報が交錯しているのかもしれないが、ワシントンポストでも良い可能性はある。3つ目の方法としてスロットマシンのG13番台でのジャックポットを勧めている。それを新聞で知ったハミルトンが焦ったあげく過去の虚偽依頼で殺されるのは自業自得と言うよりない。
ピザの配達をしたのは誰?
本作で気になる場面がある。ゴルゴはDEA支局を混乱に陥れるため、デリバリーのピザにハンタウィルスを仕込んで職員を感染させている。このピザの配達人はゴルゴなのだろうか。後部にピザの保温ボックスを積んだ小型バイクで乗り入れた配達人は、「お待ちどお様!」とピザを届けた後、「毎度ーっ!!」と言って去っている。
なかなかの体格をしており背格好から推測してゴルゴであってもおかしくないものの、始終フルフェイスのヘルメットを被っていることで断定はできない。もしゴルゴだとすればどんな顔をして、「毎度ーっ!!」と言ったのだろうか。

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研 修治

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