この記事の目次
簡単なあらすじ
SPコミックス未収録作品。人気アクション俳優のサミー・スズキは体を張ったスタントに限界を感じ俳優業を引退、現在は長距離トレーラーの運転手として生活していた。ある日、交戦中のゴルゴと遭遇したスズキはゴルゴと共闘することで、次第に“野生”を取り戻してゆく…。脚本:ながいみちのり
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何かと追われるゴルゴ
その仕事ゆえ警察に軍隊に非合法組織にと追われることの多いゴルゴ。本作でゴルゴを追うのは、黒ずくめの風体から警察や軍隊とは思えないものの、マシンガンを持ちヘリコプターまで繰り出せるほどの組織だ。
『冥王の密約』『極北のテロル』『33+G』のように、追われる最中のゴルゴと出会った人々が後に意外な役割を果たす展開は多い。本作でゴルゴと即席コンビとなるのは、元人気アクションスターで引退後はトレーラードライバーとなったサミー・スズキ。彼のモデルはサニー・千葉(Sonny Chiba、千葉真一の愛称)だろうか。
見つかった“意味”
人気アクションスターだったサミーが映画界から引退すると決めたのは、派手なスタントに恐怖を感じたこと、エスカレートするばかりのアクションシーン、そして「何の意味があるんだよ!?」とCGでこと足りてしまうアクションシーンに意味を問いたくなった意識の変化をあげている。
しかしゴルゴと共に修羅場をくぐったことで、サニーは「俺、生きている」とリアリティーのある生を実感したらしく、その後に「(俳優へ)復職かな」とつぶやいた。映画界に復帰したサニー・スズキの新作は、凄腕の殺し屋が活躍するヒーローものだろうか。
即席コンビへの報酬は?
追手を壊滅させ、無事に逃げきることができたゴルゴとサミー。しかし崖下に落ちたサミーのトレーラーヘッドは爆発し、輸送中のブルド-ザーも破損している可能性が高い。ラストで夕陽に向かって黙って歩いて行くゴルゴながら、こうした場合にゴルゴは何らかのお礼をすることが多い。
トレーラーヘッドは新車なら1000万円超えが当たり前、仕様にもよるが中古でも300万円くらいはする。数日後にはサミーのところに20~30万ドルの数字が記入された小切手が届くだろう。もっとも「危ないところを救っただろ」と謝礼がない場合もありそうだが。
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2024年7月現在、単行本化はされていません。単行本化までしばらくお待ちください。
研 修治
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