この記事の目次
簡単なあらすじ
SPコミックス第173巻収録。「西洋文明の象徴の地が放射能に汚染されるであろう」。このような謎の予言を公開するWEBサイトが出現した。時を同じくして、多量の放射性物質が蓄積されている旧ソ連の人工衛星が、突如、軌道を変更し東海岸へ墜落するという怪情報が……。
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旧ソ連の人工衛星が墜落……!?
家電やスマートフォン、自動車などを購入する時に、アフターケアを重視する人は多いはず。そんなアフターケアもばっちりなのがゴルゴ13だ。
本作でゴルゴは人工衛星を乗っ取った犯人達の狙撃を依頼され、ペンタゴン(アメリカ国防総省)職員のランドルフと絶妙の即席コンビを組むことでそれを成し遂げる。ホッと一息ついたのはランドルフだけでなく読者も同様だろう。これで「END」となっても十分なゴルゴの活躍だった。
顧客にとっての満足を追及するゴルゴ
しかしながらその裏に隠されていた計画を嗅ぎ取ったゴルゴは、ランドルフに電話で注意しただけでなく素早く駆けつけて追加の狙撃を実行する。
冷蔵庫マグネットで宣伝している水道工事業者でも、この時のゴルゴほど素早く対処できないに違いない。物語のラストで「俺の仕事は、終わったようだ……」と立ち去るゴルゴに、「え?え?」とうろたえるランドルフが可愛い。
ランドルフのナイス・アシスト
野球選手だったランドルフはゴルゴに、「ダイヤモンドの塁間の27.4メートルなら、体がキッチリ覚えている」と言いきって、ターゲットが乗る車の後方27.4メートルを追走している。27.4メートルの距離を体感するのも車をピッタリ追走するのも、なかなかできるものではない。
もっともこのくらいはできないと即席であってもゴルゴのパートナーにはなれないのだろう。本作のようにペンタゴンが登場する話として『禍なすもの』『疑惑のペースメーカー』『メジャー・オペレーション』などがある。状況次第でゴルゴの敵とも味方ともなるペンタゴンをゴルゴはどう思っているのか。案外「お得意さん、ごちそうさま」とでも見なしているのかもしれない。
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研 修治
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