この記事の目次
簡単なあらすじ
SPコミックス第141巻収録。横須賀湾に巨大メガフロートを作り上げた河岸重工。同社の幹部たちは海上自衛隊の芹沢海将補と結託し、メガフロートの空母化計画を進行させていた。この計画に気づいた同社のエンジニア・佐野は、友人の新聞記者・深沢にリークするも信じてもらえない。しかし、佐野が不可解な死をとげたことで、深沢の記者魂に火がつき……。
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日本各地でゴルゴが活躍
冒頭の見開きで神奈川県にある横須賀湾が描かれているが、日本が登場する話となるとちょっとワクワクしてしまうのは私だけだろうか。本作以外にも『龍への供物』『エアポート・アイランド』『腐食鉄鋼』などで日本が舞台となっている話がある。
ただし、日本や日本人の助けとなる依頼がある一方、日本に悪影響を及ぼす依頼内容をゴルゴが遂行する場合もあり、どちらであってもゴルゴは着実に依頼を遂行するのみだ。ゴルゴの祖国やルーツとして日本ではないかとする見方も多いが、真実がどうであれゴルゴにとっては関係なさそうだ。
メガフロートの活用法あれこれ
タイトルの“大地”とは、海などに浮かべて使うメガフロートのこと。開発企業が政治や自衛隊などを抱き込んでメガフロートを空母にする計画を立てたことでゴルゴが活躍する展開となっている。
現在でもメガフロートの活用は続いており、海を埋め立てるよりも短期間で造成できるだけでなく、柔軟な設計変更も可能とのこと。沖縄の普天間基地の移設先としてメガフロートが検討されたこともあるそうだ。飛行場を作って動かせば空母として活用できるのも事実。ただ護衛艦「いずも」の空母化すらひと悶着起きている。メガフロートの空母化はさらに難しそうだ。
いつも通りのワンショット
今回のゴルゴはメガフロートを移動させるFD(フローティングドック)にあるコンピュータをヘリコプターから狙撃することになる。
チャンスは1度切りで1センチでも狙いが外れればダメという困難な狙撃内容のため、アメリカ軍の関係者は「君デナケレバ完遂シ得ナイ仕事ナンダ」と、ゴルゴを知らない日本人記者・深沢も、「ひとりの人間に、そんなまねが……」のように言っている。ただゴルゴファンからするとそう難しい仕事には考えにくく、「いつも通りに片づけるんだろうな」とすら思ってしまう。なお、企業関係者らも狙撃しているが、こっちはおまけだろう。
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研 修治
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