この記事の目次
簡単なあらすじ
SPコミックス第98巻収録。テーブルゲーム「ラミィ・キューブ」の世界大会が開催されたイスラエル。各国から集まった参加選手団に交じって、ゴルゴの姿が発見された。地元警察は大会に訪れる観光大臣、教育大臣の暗殺に関わっているのではないかと推理。現行犯逮捕を視野に入れ、対策を練るが……。ゴルゴの狙う標的とは一体?
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ほぼ実名で登場する有名人
ゴルゴシリーズには『楽園の汚染』『演出国家』など国連が絡んだ話もあるが、本作では事務総長としてベレス・デクエヤル氏と新事務総長のブトロス・ブトロス・ガリ氏が登場。両人は実在の人物に顔も名前もほぼ同じ(実際はペレス・デ・クエヤルとガーリがより正確らしい)となっている。
シリーズでは顔がそっくりでも名前を変えた有名人を登場させる話が多いが、その辺りの基準がどこにあるのか不明だ。強いて言えば、前述の両人は何らかの事件やゴルゴへの依頼には直接関係していない。これなら大丈夫、と編集部やさいとう先生が判断したのだろうか。
実在する日本人も登場
本作では実在の日本人、桑原正人さんも登場する。「桑原さんね」と納得する人はゴルゴ通かラミーキューブの経験者だろう。ラミーキューブはイスラエル発祥のテーブルゲームで、3年ごとに世界大会が開催、1991年にイスラエルで行われた第1回大会で優勝したのが桑原正人さんだ。その第1回大会に合わせて今作は展開していく。
野球漫画に実在の選手が登場したり、「こちら葛飾区亀有公園前派出所」の出演権がオークションになったりしたこともあったが、意外な形で漫画に出られるものだ。なお、桑原さんは作中の事件とは無関係なのは明言しておこう。
なぜゴルゴに狙撃させたか
大会に合わせてゴルゴはイスラエルに入国。現行犯逮捕を狙ったイスラエル警察の目論見こそ当たったものの、ターゲットがラミーキューブのジョーカー札だったことで思惑が外れ、依頼者と思われるアメリカ国防省の圧力でゴルゴは釈放に至っている。
まあゴルゴなら包囲網に気付いていたはずで、役者が違うと言っても良いだろう。しかし気になるのは、なぜゴルゴに狙撃させたかだ。キューブが怪しいと睨んでいたのなら、奪う機会はいくらでもあったはず。ただし大勢がいる中で狙撃することで警告したとも考えられる。さてアメリカ国防省の思惑はどうだろうか
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研 修治
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