この記事の目次
簡単なあらすじ
SPコミックス第80巻収録。売春組織によって奴隷として狩り集められる少女たち。当局も組織の首領・ボネの検挙に躍起だが、ボネは領有権が複雑に絡み合う地理を利用して巧みに追及を逃れている。人権擁護団体のウィルソンは、ボネの抹殺をゴルゴに依頼。単身、敵のアジトに乗り込んだゴルゴだが……。
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国際連合もゴルゴのお得意様
とにかくゴルゴはモテる。商売女にも素人にもモテている。本当にうらやましいの一言に尽きる。本作でゴルゴは、少女達の奴隷売買を行っている組織のボスであるフランク・ボネの抹殺の依頼を国連機関から受けている。国連組織が絡んだ話には『熱砂の彼方に』『演出国家』『三人の狙撃手』などがある。国連すらお得意様とするゴルゴには脱帽だ。
女主人アンジェラの男性遍歴
依頼を受けたゴルゴはカリブのとある島に侵入し売春宿の客となり、そこでよりどりみどりの商売女に手を出し……てもよかったのだろうが、なんと娼館の女主人アンジェラに目を付けるのだ。普通なら即お断りとなりそうなものだが、ボディガードを叩きのめしたゴルゴはアンジェラから、「わたしは売り物じゃないけど、わたしがあんたを……買ってあげる」と言わせてしまう。
もちろん豊満な肉体をもつアンジェラとやることはやっており、その前に彼女からムチで打たれたことや、最中に過去の男性遍歴を聞かされたのはゴルゴにとってオマケみたいなものに違いない。
ゴルゴには珍しいこのやり方
肝心のボネの抹殺ではゴルゴにしては随分と粗っぽい方法を取っている。ボネが逃げ出す飛行艇の底に張りつけたダイナマイトを狙撃し、飛行艇もろとも爆破しているのだ。飛行艇にはボネだけでなく、やることをやったアンジェラ、ボネの部下、さらに操縦士の少なくとも4人が乗っており、間違いなく全員とも死亡しただろう。ゴルゴへの依頼はボネの抹殺だけではなかったのだろうか。
本作でちょっと興味深いのは、娼館の女主人であるアンジェラの部屋に春画らしきものが何枚も飾られていたこと。部屋に招かれたゴルゴは春画を見るともなく立っていたが、「なかなかいい趣味をしてるな」とでも考えていたのだろうか。
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研 修治
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