この記事の目次
簡単なあらすじ
SPコミックス第177巻収録。日本刀の名研ぎ師・高柳廣一が亡くなった。亡父の銀行口座を整理していた娘の佐代は、父の口座に定期的に多額の振込みがあることに気づく。調査の結果、元々の送金先はスイスである事、ペルーの幽霊会社を通じて複雑なルートを利用している事が判明する……。
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愛すべきゴルゴの協力者たち
超人的な腕前を持つゴルゴだが、多数の協力者が存在する。ガンスミス(銃職人)であるデイブ・マッカートニーは協力者でも有名なうちの1人だ。『AT PIN-HOLE!』『軌道上狙撃』『G線上の狙撃』『宴の終焉』など多数の作品に登場し、重要な役割を果たしている。ただシリーズ当初から老人風に描かれていたデイブの年を尋ねるのは野暮。
佐代子の謎解きプロセスが妙
閑話休題。本作ではデイブ以外にもゴルゴの銃に関わる人物いたことが明らかになっている。タイトルにある“老人”とは、物語早々に出てくる表札の「高柳廣一(たかやなぎ こういち)」その人。
もっとも日本刀の研ぎ師として“神様”と呼ばれた彼ながら、始まって数ページで心臓発作により亡くなってしまい、物語からは退場している。その後は娘を始めとした関係者によるエピローグ的な内容が続くばかりだ。そして偶然捨て置かれたゴルゴの愛用銃M16の引き金を見つけたことで、彼女らの推測はかなり良い線に迫っていく。
父もそう望んでいるような……
しかし娘の「立ち入らない方がいいと思うんです…… それに父もそう望んでいるような、気がして……」の言葉でホッとしたのは私だけではないはず。彼女達がそれ以上追及すればゴルゴによって殺される可能性が大だ。それでも気になることはある。ゴルゴが受け取った部品は、トリガー2個を含めて3種類の計8個。
ゴルゴも「これと同じ物は、もう二度と手に入らない」と言うほどの逸品。では、それがダメになった時はどうなるのだろうか。また「関係が……お父様にあったのかも知れません……」の言葉も気になる。過去の作品では高柳氏とゴルゴが関わったような出来事はなかった(はず)。今後、別な話で高柳廣一氏が登場することがあるのだろうか。
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研 修治
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