この記事の目次
簡単なあらすじ
SPコミックス未収録作品。2022年の英・女王陛下の葬儀&新国王の戴冠式を舞台にテロリスト集団とMI6との攻防を描く。『Gの遺伝子』でF・ゴベールを生んだ夏緑女史が新たに生み出した新キャラクターで、故・ヒューム卿を大叔父にもつシャーリー・アンドリュースが初登場。脚本:夏緑
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ヒューム卿の後継者
イギリス国王チャールズ三世ならぬチャールトン三世の戴冠式などを舞台とした本作。MI6(イギリス秘密情報部)職員シャーリー・アンドリュースを中心に展開する。彼女はMI6部長だったヒューム卿の又姪(まためい:姪の子供)。「子ヤギ」「小娘」と呼ばれており、20代半ばくらいか。
それでも手榴弾を投げようとしたテロリストを止めるなど腕利きだ。ただし『ヒューム卿最後の事件』が1979年掲載。葬儀でヒューム卿を見送ったシャーリーは7~8歳くらいに見えるため、50歳過ぎでもおかしくないのだが、この辺りは温かく見守っておこう。
ダイヤモンド製の弾丸
かつての『死闘ダイヤ・カット・ダイヤ』同様に世界有数の巨大ダイヤモンドの“コイヌール”を狙撃で破砕したゴルゴ。ロンドン塔の奥深くにあるコイヌールの狙撃を可能にしたのは、ゴルゴが撃った弾道を曲げるレールを設置したロボット。
さらに狙撃の痕跡を消すため、ロンドン塔のレイヴンマスター(鴉使い)が操るカラスも活躍した。気になるのは弾頭がダイヤモンドの弾丸。おそらくデイブ作と思うが、アメリカから呼び出したのか。それともゴルゴがニュヨークを往復したのか。どちらにしても「また面倒なことを」とぼやいたに違いない。
ファネットとの共闘はあるか
MI6やMI5(イギリス保安局)にダイアモンド市場も絡んで懐かしい面々が姿を見せた。さらにフランス・パリ警視庁のブサール警部も活躍。では「ファネット・ゴベールは?」と探すとポスターでの登場だ。どこか悩まし気な表情に見えるのは、チャリティー絡みで気の進まない撮影だったのかもしれない。
こうなるとMI6のシャーリーとファネットとの共闘が楽しみだ。スピンオフなどで世界を飛び回ってきたファネットなら、イギリスで活躍する展開もありそうだ。ゴルゴと間近で会話したシャーリーはファネットにゴルゴの影を感じるだろうか。
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研 修治
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