この記事の目次
簡単なあらすじ
SPコミックス第74巻収録。大のギャンブル好きのホートン大佐は、ひょんなことからゴルゴ13と自分の傭兵部隊(ワイルドギース)が対決したら、どちらが勝つかで賭けをすることになる。CIAを巻き込んでニセの依頼でゴルゴをおびき出すホートン大佐。はたしてゴルゴvsワイルドギース250名の戦争がはじまった……。脚本:北鏡太
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地雷原を突破するゴルゴに注目
最初のみどころは悪名高い地雷原を踏破するシーンだろう。ゴルゴらしく狙撃を用いて突破するのだが、珍しく地雷を一撃で撃ち抜くことがなく、数発目かに地雷を爆破させることに成功している。傍から見れば狙撃を失敗しているようにしか見えないが何故何発も外したのか、そもそも本当に外したのかは作品を読んで確認してほしい。
そして地雷原を抜けた先で待ち構えている傭兵達との戦闘もみどころだ。地雷原という行動範囲が限定され遮蔽物もない状況を駆け抜けるゴルゴがどのように傭兵達を打ち倒すのか手に汗握る戦闘が繰り広げられる。

ゴルゴを狙う傭兵、キャノン少佐
ゴルゴは序盤登場せず傭兵稼業を生業とする初老のホートン大佐とその部下、キャノン少佐を主軸に話は進んでいく。このような導入は『裏切りのスワスチカ』『ラブはナイフ』でもお馴染みだ。この二人、傭兵を生業としているだけあって非武装の状態で拳銃とナイフをもった暴漢を撃退するほどの実力者。
その撃退シーンもみどころのひとつだが注目したいのはやはり、キャノン少佐がゴルゴと対決するシーンだろう。対決の際に『南仏海岸』でゴルゴがイクシオンに対して見せた奇策を、キャノン少佐も弄するのだ。果たして視覚障害をもたないゴルゴにイクシオンを倒した奇策は通用するのか、この対決シーンが本作最大のみどころだ。
命を狙われる宿命を持つゴルゴ
ゴルゴの命を狙うものは多い。『ラブはナイフ』ではゴルゴに取って代わるため、『南仏海岸』では同業者として出会ってしまったため、『チェック・メイト』では仇を討つためと多種多様だ。(大物ではナチス関連につけ狙われるなんてこともある。)
本作でも最終的には傭兵稼業の商売敵という理由で狙われることになるのだが、その導入が面白い。物語の序盤で「ゴルゴと傭兵部隊を戦わせたらどっちが強いか」というしょうもない論争から、どちらが勝つかを賭けるという展開だ。賭けの対象とされたゴルゴがどのように動き、どんな結末をもたらすのかが本作の魅力といえるだろう。

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小摩木 佑輔

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