この記事の目次
簡単なあらすじ
SPコミックス第106巻収録。開発局が民営化され、一般の年金生活者になることが決まったアルバトフ。彼は、今後も自身が開発した武器で金儲けを企む開発局の方針に我慢できず、ある計画を実行する。それは空気抵抗抑制にたけた“魔弾”とよばれる新型銃弾を、政府を通さず世界の武器市場に売り込むことだった……。 脚本:さいとうひろし
スポンサーリンク
対決モノがお好きな方は必読
きな臭い話の多いゴルゴシリーズでは武器や兵器がテーマになることが多い。そこで必然的に発生するのがゴルゴvs新兵器だ。『傑作・アサルトライフル』では新型のライフルを持った傭兵二人とゴルゴが戦い、『カメレオン部隊』では光学迷彩を使った部隊を掃討している。さらに『バイオニック・ソルジャー』でドーピングされて超人的なフィジカルを誇る兵士とタイマンとなり、『装甲兵SDR2』では戦闘用に作られたロボット兵器を撃破している。
気になる新兵器“AK-93”の正体
本作で登場する新兵器“AK-93”の正体は漫画で読んで欲しいところ。話の中でそれらしい説明がなされているものの、“AK-93”を実現できるかどうかの判断は専門家に任せて、読者としてはゴルゴの対決を楽しめれば十分だ。
今回の依頼者はロシア政府。はっきり名前こそ出していないものの、エリツィン大統領らしき人物が「わしに深酒を強いるようなニュースが増えたよ……」とぼやいている。当時は1991年にソビエトが崩壊してロシアがまだまだ不安定な時期となっており、ゴルゴの活躍でエリツィン大統領の酒量が減ったのであれば幸いだろう。もっとも依頼金は50万ドルなので高い治療費についた格好となる。
ゴルゴならではの後始末
新兵器“AK-93”との勝負はゴルゴの圧勝。敵もなかなかの腕前を持っており、彼が放った銃弾はゴルゴの頭のすぐ右をかすめている。しかしゴルゴの超人的な射撃能力には及ばなかったようで、ゴルゴの銃弾は敵の頭を打ち抜いている。
その後の「残さずやって欲しい」との依頼も完遂するのはゴルゴならでは。依頼者に「方法は……俺に任せるんだな……?」と聞き返した時点で、ゴルゴの頭の中にはあの過激な方法が浮かんでいたのだろうか。
この作品が読める書籍はこちら
研 修治
最新記事 by 研 修治 (全て見る)
- ゴルゴ13:第644話『心を撃て!』のみどころ - 2024年11月28日
- ゴルゴ13:第643話『怪力戦士イヴァノバ』のみどころ - 2024年11月11日
- ゴルゴ13:第642話『女の平和』のみどころ - 2024年10月1日