この記事の目次
簡単なあらすじ
SPコミックス第100巻収録。銃開発の世界で「鬼才」と呼ばれるカイザー博士。博士は自身が開発した新型アサルトライフルをフランスの傭兵・サビーヌ兄弟に与え、ゴルゴにぶつけるという“夢の対決”を企画。偽の依頼で砂漠におびき出されたゴルゴ。対決の行方やいかに!?
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ゴルゴを支える名職人達
ゴルゴが愛用する銃に関係する人物としては銃職人のデイブ・マッカートニーが有名ながら、他にも関わっている人物がいることを示しているのが本作だ。スイスのチューリヒ郊外にある銃の製造工場。そこで“精密加工の神様”と呼ばれているベリンガーが手がけているのが、ゴルゴの使うアーマライトA2だ。
なんとバレル1本に1週間、銃身だけで8年かかったとある。『STOCK』『夏の老人』などでもゴルゴの狙撃技術を支える名職人が登場する。皆ベリンガー同様に、「まさに職人冥利につきるというものだ」と思っているに違いない。
サビーヌ兄弟が負けた理由
傭兵サビーヌ兄弟との死闘はゴルゴの名勝負としてあげる人も多い。単に銃の性能からすると、ゴルゴのM16よりも兄弟のAUG77とG11の方が上だったかもしれない。ではなぜサビーヌ兄弟が負けたのか。
武器商人のカイザーは、「自分本位の甘い判断は、スキを生ずる」として、裏をかいて勝負を急いだサビーヌ兄弟を見て、「ゴルゴ13はそんなに甘くないっ」と叫んでいる。直後にサビーヌ弟は眉間を撃ち抜かれ、ゴルゴも左肩を負傷こそしたもののサビーヌ兄を続けて仕留めている。結局技量や経験でゴルゴが上だったと証明されたことになる。
カイザーの予言は当たるのか
分厚い装甲で、「銃撃されても、絶対に大丈夫」な車も、ゴルゴに排気口を狙われてあっけなく転がされてしまう。やはりゴルゴのアイデア勝ちだ。背後にいる兵器産業の存在を看破したゴルゴにカイザーは、「私は負けたが……銃では勝っていたっ!!近い内に新発想の私の銃が、必ずやお前の息の根を止めるぞっ」と言い残してゴルゴに殺されている。
この後、『乳白の闇』『激突!AK-100 vs M-16』などでもゴルゴは狙われるものの、いずれもゴルゴは敵を撃退している。ゴルゴとの頭脳や技量差を埋める新型銃はいつ登場するのだろうか。
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研 修治
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