この記事の目次
簡単なあらすじ
SPコミックス第91巻収録。物語としては麻薬王コロラドの金庫番・ジョニーが、組織の金を持って逃走したため、その始末をゴルゴに依頼するといったもの。前半にコロラドと愛人のピンキーが登場し、夫婦漫才のような掛け合いを見せる。ピンキーの天然ボケにホッと癒されるかも。
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整形手術で顔を変える
ゴルゴが依頼を受ける際にターゲットの行方が分からないことがある。『サンクチュアリ』『ナイトメア』『WHO!?』などでもあるように、ターゲットが整形手術を受けている場合だ。
それらで共通するのはゴルゴがどうやってターゲットを探し当てるかになる。
本作の依頼人であるアメリカの麻薬王コロラドは、「お前さんみてえな、鋭い嗅覚の“猟犬”が必要なんだ」と言っている。
自分を軽視する依頼人は断ることがあるゴルゴだが、口や態度こそ乱暴ながらゴルゴへ十分な敬意を払っている様子もあり、ゴルゴは依頼を引き受けている。

ターゲットにたどり着く鍵は?
その後、コロラドが手土産代わりに置いて行った女性のピンキーにゴルゴは手を出しておらず、熱烈な誘いを事もなげに断ったゴルゴは、彼女からの罵りを浴びせられている。
読者としては「実にもったいない」と思うところだがしかし、ゴルゴが早急に行動を起こしたのには意味があったらしい。じつはターゲットの奥さんともう1つの手がかりを利用してターゲットにたどりついているのだ。
改めて読み返すと、流してしまいそうなコロラドやピンキーの発言をゴルゴは注意深く聞いていたことが分かる。読者の何人がその単語に気づくだろうか。
気になる500万ドルと奥さんの行方
ターゲットを発見したゴルゴはスパッと一発で狙撃を完了し、何ごとも無かったかのように車を運転して去っていく。
悲惨なのはターゲットの奥さんだ。夫を殺しに来たゴルゴをそうと知らないまま、一度は暴行されそうな危機から助けられている。しかし結果的に目の前で夫を狙撃されてしまっている。
麻薬王コロラドは、「やつを捜し出して始末してくれたら、いずれカネの回収はこちらでやる」とも言っており、奪われた500万ドルとともに奥さんも無事では済まなさそうだ。もっとも100万ドルの依頼を完遂したゴルゴには関係のない話だが。

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研 修治

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