この記事の目次
簡単なあらすじ
SPコミックス第90巻収録。CIAの秘密作戦部からNATO軍の機密資料が盗まれた。解雇という形で責任を取らされた作戦部長のウィリアムスは、プライドをかけて独自調査を開始する。調査の結果、浮かび上がったのはローゼンバーグというCIA勤務のコンピューター技師だった……。
スポンサーリンク
長いタイトルに意味はあるか
『ロックフォードの野望 謀略の死角』『アンダーグラウンド オーバー・ザ・スカイ2』などの続編、『史上初の狙撃者 ザ・ファースト・スナイパー』『REPOSSESSION 航空機奪還作戦!』など翻訳もの(REPOSSESSIONは“取り返す”の英語)ではタイトルが長めになる。
しかし本作は違う。「大統領はお元気?」は大きいロゴで見開きいっぱいに広くデザインした一方、「ワシントン・秘密工作」は片方のページに収めている。すると「大統領はお元気?」が本題か。『日・米コメ戦争 虎の尾を踏んだ男たち』ではどうなのだろうか。
ゴルゴに友達はいるか
本作でゴルゴの依頼人となるのは、CIAのDDO(秘密作戦部)部長だったウィリアムズ。時間通り尋ねてきたゴルゴにウィリアムズは、「俺たちは友達だろ……?」と言うものの、ゴルゴは沈黙するのみ。
それでもゴルゴはウィリアムズが投げてよこした缶ビールをそのまま飲んだり、依頼に際して嘘をついていたことをとがめなかったりしている。
また、「たまには笑えよ、デューク」と言うウィリアムズにもゴルゴは表情を変えていないところをみると、そこそこ長い付き合いではあるようだ。依頼人以上、友達未満と言ったところだろうか。
ゴルゴは禁煙しないのか
ゴルゴファンであれば、ゴルゴが葉巻や紙巻タバコを愛飲しているのは知っているはず。本作でもラストシーンにてダラス空港の中をくわえタバコで歩くゴルゴがいる。
近寄ってきたウィリアムズがタバコの先端をつけて貰い火するところを見ると、友達と言うのもあながち嘘ではなさそうだ。その後もくわえタバコで歩き続けるゴルゴ。
傍らではターゲットを殺された恋人が、こちらもタバコを吸いながら待ちぼうけている。1988年に発表された本作。現在ではダラス空港内もかなりの部分が禁煙のはず。ゴルゴが禁煙する日は来るのだろうか。
この作品が読める書籍はこちら
研 修治
最新記事 by 研 修治 (全て見る)
- ゴルゴ13:第631話「ホンジュラスの兄弟」のみどころ - 2023年8月14日
- ゴルゴ13:第623話『藪の中のG』のみどころ - 2023年7月18日
- ゴルゴ13:第626話『海を見ていた女』のみどころ - 2023年6月24日