この記事の目次
簡単なあらすじ
SPコミックス第21巻収録。『ダラスの疑惑』『ダラスの極限』『ダラスの閃光』の3編から構成される長編エピソード。中東産油国から依頼を受けたゴルゴと、それを迎え撃つ米石油メジャー・ハミルトン帝国との死闘を描く。
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題材は“あの狙撃事件”
世界で最も有名な狙撃事件と言ってもいいケネディ大統領暗殺事件が起きたテキサス州のダラス。本作には『ダラスの疑惑』『ダラスの極限』『ダラスの閃光』の3部に分かれたサブタイトルが付いている。
前半でキーマンとなるのは、ゴルゴを追いかけるジャーナリストのマンディ・ワシントン。ゴルゴの長年ゴルゴの取材を続けている彼は、ケネディ大統領暗殺の真犯人がゴルゴではないかと疑い、警察に協力してゴルゴの追及に手を貸す。しかしながら結局は目論見が外れて終わってしまう。
マンディ手記の公表があるとすれば……
マンディは『日本人・東研作』『ミステリーの女王』『毛沢東の遺言』でも登場。『静かなる草原』ではゴルゴと直接対峙するものの、最終的にゴルゴについて公表することを断念した。
もし彼がゴルゴより長生きできれば何らかの形で公表の機会が生まれそうだが、果たして年齢的にどうだろうか。もっともそんな状況であれば漫画そのものも終わっている。いやエピローグ的な番外編としてさいとう先生が企画すればもしかして……と妄想は尽きない。
激突!ゴルゴvs統計解析装置!
後半はゴルゴの本領発揮。女性を人質に取られたことで敵に捕まり激しい拷問を受けるものの、一瞬のチャンスを見逃さずにターゲットのいるアジトに乗り込んでいく。その上、アジトに設置した統計解析装置(スタティスティカルアナライザー)を逆用して、タイトルの統計解析射撃(スタティスティカルアナライジングショット)でターゲットを射殺している。
ただしよく読めば敵に捕まったのはゴルゴの作戦ではないかと思わされる。最後にゴルゴが、「侵入が困難な守りの固いところほど……脱出への備えは甘いものだ……」なんて言っており、どんなに立派な装置でも使う人間次第と思い知らされる。
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研 修治
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