この記事の目次
簡単なあらすじ
SPコミックス第3巻収録。6人のゲリラグループ「スパイダー6」とゴルゴの対決を描く。依頼は英・米・ソ・仏の情報部が10万ドルづつ出し合い、連合でゴルゴを雇うという豪華版。一話読みきりかと思いきや、スパイダー6のリーダー・アルドウが「虫(インセクト)」という謎の暗号名を残し絶命。興奮の次話へとつづく。脚本:小池一雄
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諜報界のビッグ4が集結
『国王ゴードインの依頼』のゴードイン国王など、そこらのセレブリティが足元にも及ばない顔ぶれからも依頼を受けているデューク・東郷。本作での依頼人もそれらのビッグネームにひけをとらない超豪華な面々だ。
CIAのフーバー長官、MI6のヒューム部長、フランス諜報部のオマイリィ部長、KGBのキニスキー大佐。序盤で米英仏ソの諜報機関トップが一堂に会し難しい顔を付き合わせている図は、これから展開されるであろう“事件”を想像させるに十分である。
謎の修道女・ヨシュアとは?
そしてもうひとり、依頼人としてヨシュアなる謎の修道女が登場する。各国諜報機関のトップと親しげに話すこの女は一体何者なのか?じつはこのヨシュアこそが物語の重要なキーマンとなるのだが、この時点では明かされない。一話読み切りの短編かと思いきや最大の謎を残したまま次話『最後の間諜―虫―』へと続くわけだ。
次話『最後の間諜―虫―』では本作はもちろん『ゴルゴin砂嵐』で張り巡らされた伏線がようやく回収できる仕掛けとなっている。『ゴルゴin砂嵐』を通りいっぺんで読んでいては伏線を見逃してしまうので注意しよう。
テーブルに座るゴルゴは珍しい
ご存じのように依頼人と会談するときは、壁を背に立ったまま話を聞くのがゴルゴの流儀だ。しかしヨシュアとの会談でゴルゴはテーブルの席についている。じつは依頼人との会談でゴルゴがテーブルの席についてなにかをするというのは非常にレアな場面。
本作のほかでは『黒い星』で円卓に座り中華料理を食べている場面しか思い浮かばない。だとするならばヨシュアなる女性は、ゴルゴとの間に相当の信頼関係を築いている人物と推理できるわけだが……。つづきは興奮の次話へと続く。そしてその後は!
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町田 きのこ
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